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2015.06.23
【コラム】内藤忍氏/ 新しい投資のフロンティアはどこにあるのか

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新しい投資のフロンティアはどこにあるのか

海外不動産投資も日本人の間で随分広がってきました。以前はフィリピンに投資すると言えば、投資詐欺だと決めつける人がほとんどでしたが、最近になってようやく投資対象としての魅力が理解されてきたように感じます。

2月28日に資産デザイン研究所が主催した「世界の不動産投資フェア」には、800名近い参加申し込みがあり、当日も個人投資家の方で大盛況になりましたが、当時よりさらに一段の円安となり、国内の低金利の継続も相まって、さらに海外不動産に興味を持つ人が増えてきているようです。

個人投資家の方のニーズに対応して8月29日から30日には2月のフェアの続編をさらに大きな会場で、2日間にわたって開催する予定にしています。

しかし、このように海外不動産投資が一般化すればするほど、逆に投資対象としての妙味が小さくなり、魅力的な投資対象を見つけるのが難しくなっていきます。以前は、フィリピンならマニラ、マレーシアならクアラルンプールというように、首都に投資するというのが、基本のセオリーでしたが、利回り低下と魅力的な物件の減少によって、それだけでは、投資対象を見つけるのが困難になってきました。

そこで、投資の新しいフロンティアを見つけることが必要になってきます。

首都から首都以外へ

まず、考えられるのが、首都以外のエリアへの投資です。例えば、フィリピンへの投資はマニラが中心でしたが、今後はセブ島のようなエリアにも注目が集まってくることが予想されます。私が主催するスタディーツアーでは、フィリピン視察で既にセブ島も訪問先に組み入れていますが、マニラに比べ物件価格が低く、また将来の成長の可能性が高いという魅力があります。

一方で、首都に比べればまだ開発のレベルとしては遅れており、投資物件のリスクも大きいと言えます。信頼できるデベロッパーが開発する物件を、信頼できる不動産販売会社から購入することが、より重要だと言えるでしょう。

マレーシアでもクアラルンプールだけではなく、ジョホールバルやペナンといったエリアに投資を検討する人も増えています。タイも、バンコクだけではなく、パタヤやシラチャといった首都以外のエリアへの注目が高まっているのです。

投資対象国を広げる

投資する対象国を広げていくことで、投資のフロンティアを探していくという方法もあります。新興国不動産の投資対象国としては、マレーシア、タイ、フィリピン、カンボジアなどが代表的ですが、今後期待できる投資先として、バングラデシュ、スリランカ、ラオス、といったアジアの国々が考えられます。

バングラデシュは、日本人投資家の間ではまだあまりメジャーな投資先ではありませんが、外国人(法人)が土地を所有でき、他の国とは異なる投資手法が取れる国になっています。

スリランカは、内戦終結後、急激な経済成長をしていますが、住宅やホテルなどのインフラの整備はこれからです。現時点では海外から投資家が購入できる水準の物件はほとんどありませんが、今後、投資用のコンドミニアムが徐々に供給され、外国人投資家の数が増えていくことが予想できます。

規制緩和の動き

2015年7月からベトナムでは、外国人の不動産の所有が一部認められると報道されています。実際に7月になってみなければわかりませんが、規制緩和の流れにあることは事実のようです。

外国人の不動産所有が規制されている国は未だに多くあります。中国、ミャンマー、インドネシア、ラオスといった国は、外国人が不動産の所有権を持つことが認められていません。このような国に投資をする場合は、権利関係に一層の注意が必要になります。私は、原則として、所有権が認められていない国への投資に関しては慎重な見方をしています。

今後ベトナムのような動きが他の国にも広がってくれば、投資対象国として検討することが可能になり、新しい投資のフロンティアが広がります。

新しい投資対象

今後は、居住用のコンドミニアムだけではなく、商業施設やホテル、サービスアパートメントといった新しい種類の投資物件への注目が高まることも予想されます。

例えば、ホテル投資であれば、内装なども含めて完成後の運営をすべてオペレーターに任せることができ、空室リスクに関してもホテル全体で稼働率から利益を配分してもらうような仕組みになれば、リスク軽減を実現することが可能です。

また、サービスアパートメントとは、掃除やクリーニング、食事の提供なども行う、ホテルとコンドミニアムの中間形態の施設ですが、海外に駐在する外国人のニーズは高く、単純なコンドミニアムよりも高い家賃が期待できます。オペレーションを委託するコストがかかりますが、コンドミニアムとの差別化がなされているので、入居ニーズは高く、適正な価格で提供できれば、高い賃貸ニーズが期待できます。

国や地域によっては、サービスアパートメントの人気が高く、駐在員が順番待ちをしているという場所も存在します。

これからも広がる海外不動産の「投資のフロンティア」

海外不動産投資も、円安と現地価格の上昇で何を買っても、いずれ儲かるという時代から、個別物件を吟味して選ぶフェーズに移りつつあるように思います。

まだ、多くの投資家が注目していない、地域、国、投資対象に先んじて投資していくことで、実物資産に存在する「歪み」からの超過収益を狙うことができるのです。

海外不動産の投資のフロンティアは、これからもどんどん広がっていきます。

※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。

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投稿更新日:2015年06月23日