海外不動産の投資・購入・売却、セミナー、物件視察ツアー、海外移住はフォーランドリアルティネットワークへ
特別コラム&記事
特別コラム&記事(詳細)
2022.03.04
【コラム】どうなる2022年の米不動産マーケット、注目すべきエリアは?
※本コラムは、ニューヨーク提携企業「Blue Pacific Capital」の池田将洋氏から寄稿していただいた原稿を基に構成しています。
【池田将洋(いけだ まさひろ)】
「Blue Pacific Capital」プリンシパル。大学時代サッカーで日本一になり、自身もプロを目指す。サッカー引退後は日本リクルート社に入社して、不動産業界を担当。リクルート退社後、ニューヨークに渡米、不動産会社に入社。2年目でトップ営業になり、自身でもパートナーシップでニューヨークに不動産ビルを所有。その後、ニューヨーク不動産投資仲介を手掛ける「Blue Pacific Capital」を設立し、現在に至る。
2021年の米不動産マーケットの振り返り
2021年も引き続きコロナ禍の1年となりました。しかし、そうした中でもアメリカの不動産マーケットは活況を呈し、全米不動産業者協会(NAR)が発表している中古住宅販売件数(米住宅取引の8割を占める)は2021年通年で612万戸と、15年ぶりの高水準を記録しています。
また、住宅価格も大幅に上昇しており、2021年通年における中古住宅の平均価格は、前年比16.9%上昇の34万6,900ドル(約4,000万円)と過去最高でした。こうした価格上昇の背景には、歴史的な低金利環境に加え、旺盛な需要とコロナ禍での住宅供給の停滞によって、在庫不足が深刻化していることが挙げられます。
では、2022年のアメリカの不動産マーケットはどうなっていくと考えられるのか?
ここからは、アメリカの不動産調査機関のデータなどを基に今年の不動産マーケットを見ていきましょう。
2022年のマーケット見通し
アメリカでは早ければ今年3月にも、テーパリング(量的緩和策による資産買い入れ額の縮小)と利上げが開始される見通しとなっています。そのため、米不動産への投資に慎重な日本の投資家も多いのではないかと思います。
しかし、現地の不動産関係者の見方は少し違います。例えば、米不動産ポータルサイト最大手のZillowは、2022年の中古住宅販売件数が前年比6.5%増の約650万戸、住宅価格も2021年11月~2022年11月までの1年間で
14.3%上昇すると予測しています。
また、米不動産サービス大手CBREも、2022年の米資本市場に対する投資は利上げ環境の中でも過去最高水準になると見込む中で、その資金の一部は不動産に流入すると見ており、例えば集合住宅への投資額は過去最高の約2,340億ドル(約27兆270億円)を予想しています。
アメリカの集合住宅投資額の見通し
(出所:CBRE)
こうした見方の背景には、利上げ環境に入ったとしてもカネ余りの状況は当面変わらない一方、深刻な在庫不足はコロナ前から継続している慢性的な問題ですぐには解消されないとの認識があります。
また、過去の利上げ局面において、米不動産マーケットが堅調に推移してきたことも、こうした見方を後押ししているかもしれません。例えば、記憶に新しいところでいくと、2015年12月~2018年12月にかけて米連邦準備制度理事会(FRB)は、政策金利を0.25%から2.50%まで引き上げていますが、この時もマーケットは堅調でした。
さらに、不動産がインフレ局面に強い資産であることも、今後のプラス材料になると考えられます。現在、アメリカではあらゆるモノの価格が大きく上昇し、それに伴い労働賃金も上昇しています。当然、建材価格や人件費の上昇を通じて新築住宅価格も大きく上がっていますし、同様に中古住宅価格や家賃も上昇傾向にあります。
これは、リーマンショックの時とは比べ物にならない規模のばらまきによって、現金の価値が暴落していることを考えれば当然の結果で、富裕層が不動産などの実物資産を活用して資産を保全する動きは、今後も継続すると思います。
ニューヨークの不動産マーケット
コロナ禍の米不動産マーケットのトレンドが「都心から郊外へ」なら、2022年は「郊外から都心へ」がトレンドが本格化する年になると考えています。そのため、私は今年、ニューヨークに最も注目しています。
世界経済の中心地としてこれまで投資マネーを集めてきたニューヨークですが、パンデミック開始後、その不動産マーケットは全米のトレンドとは逆行しました。
ニューヨークは都市化による人口増加が続く一方で、マンハッタン島という限られた土地に位置するという事情から、不動産価格や家賃が上昇しやすい構造にあります。しかし、リモートワークが始まったパンテミック初期には、人々が大量に他の都市に流れてしまい、それまで1~2%程度で安定的に推移していたマンハッタンの賃貸住宅の空室率は、20%近くまで急上昇。また、それに伴い不動産価格や家賃も20%程度下落してしまいました。
さらに酷い状況となったのが商業用不動産です。全く家賃の支払えないレストランなどをテナントとして抱え、オーナーが高いレバレッジを効かせていた物件などは、コロナ前と比べて40%ディスカウントなどの異常な価格で売り出されている案件もありました。
このように一度は極端に下落したマーケットですが、その後の回復はさすがニューヨークといったところで、非常に早かったです。
2020年末当たりからニューヨークへの回帰現象が始まると、ワクチン接種の進展もあってその流れは急加速し、2021年末には売買金額も家賃相場もコロナ前の水準まで回復。ブルックリンなどの人気エリアでは、パンデミック以前よりさらに20~30%高い家賃水準になっているところもあります。
オミクロン株の流行もあり、昨年末の時点でニューヨークのオフィスには、コロナ前の約30%程度の労働人口しか戻っていないにも関わらず、住宅の稼働率や家賃水準がコロナ前水準まで戻したことに、私自身、この街の底力を改めて感じました。
今後、パンデミックが終わり、企業がオフィス活動を完全に再開させた時には、マンハッタンやその周辺の住宅のニーズはさらに上がることが期待されます。そうなれば、物件価格や家賃はコロナ前の水準を軽々と超えていくことでしょう。
また、アマゾン、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)、アップル、バイトダンスなどの大手テック企業は、人材豊富なニューヨークにおいて、コロナ禍でも次々と巨大なオフィススペースの購入・賃貸を進めています。これらの企業が生み出す新たな雇用を目指し、各地から人が集まることが見込まれることも、今後のマーケットにプラスに働くと考えられます。
実際、「シリコンバレー」で有名なサンフランシスコなど、大手テック企業の集まるエリアの不動産マーケットのヒストリーを見ると、こうした給与水準の高い業界の労働者の流入が増えることで、必然的に物件価格や家賃も押し上げられています。
コロナ禍でアップル(左)とアマゾン(右)が新たに賃貸したオフィス
最後に
アメリカの不動産を購入するということは、米ドル建ての資産を所有するということでもあります。マクロ経済の観点から、今後も円安が進むとの見方が多い中、米ドル建ての資産を所有しておくのは、良いリスクヘッジになると思います。
米ドル投資のアメリカ、インフレ局面に強い不動産、そして街のブランド力・底力のあるニューヨーク、これが2022年の投資の必勝パターンではないでしょうか。
おすすめのニューヨーク物件
One United Nations Park
「One United Nations Park(ワン・ユナイテッド・ネーションズ・パーク)」は、米ニューヨーク・マンハッタンの国際連合本部ビルと近接する好ロケーションに2019年に誕生した、43階建て、全148戸の高級コンドミニアム(マンション)です。ご紹介するユニットは、マンハッタンの雄大なスカイラインとイーストリバーを眺望できる物件内でも希少の高いユニットとなります。
本物件の設計は、世界的な建築設計事務所「リチャードマイヤー&パートナーズアーキテクツ」が担当。ホワイトオーク材の床、カラッカタリンカーンの大理石を使用したオープンキッチンなど、最高級の資材が用いられています。室内は天井高2.7mと開放感があり、フロアトゥシーリングの窓からは豊かな自然光が差し込みます。
各ユニットには温度や照明、ブラインドなどを電子デバイスでコントロールできる「スマートホーム・システム」が組み込まれています。また、物件内には共用施設として、スチームサウナ付きプール、フィットネススタジオ、子供用プレイルーム、ラウンジ、ビリヤード&ゲームラウンジ、映画ルーム、ケータリングキッチン、プライベートダイニングなども備えられています。
住所 | 695 First Avenue New York, NY 10016 |
---|---|
間取り | 1Bedroom(約72.37㎡) |
階数 | 35階(43階建て) |
完成年 | 2019年 |
物件価格 | 約17,077万円 |
145 Central Park North
「145 Central Park North(145 セントラルパークノース)」は、ニューヨークで最も有名な公園、セントラルパークと近接する好ロケーションに2020年に誕生した、13階建て、全37戸の高級コンドミニアム(マンション)です。
このコンドミニアムの特徴には、美しいホワイトオークの床、ホワイトオークのフレームと電動シェードを備えた床から天井に渡る大きな窓、Wi-Fi対応サーモスタット、エレクトロラックス製の洗濯機/乾燥機があります。
家に入ると、自然光に満ちた広々としたリビングルームが広がり、キッチンには、カスタムキャビネット、洗練されたカウンタートップ、フィッシャー&パイケルのアプライアンスが装備されています。
アメニティーには、フルタイムのドアマン、パッケージルーム、子供用のプレイルーム、最先端のフィットネスセンター、住人専用ラウンジ、セントラルパークとマンハッタンのスカイラインの素晴らしい景色を眺められる素晴らしい屋上スペースがあります。周りには人気のレストラン、カフェ、バー、ショップなどがあります。
住所 | 145 Central Park North New York, NY 10026 |
---|---|
間取り | 1Bedroom(約62.43㎡) |
階数 | 3階(13階建て) |
完成年 | 2020年 |
物件価格 | 約14,950万円 |
※物件価格は1USD=115.00円で円換算して表示しています。
お問い合わせ用Webフォーム、フリーダイヤル(0120-978-055)、又はE-mailにてお気軽にお問い合わせください。(土日祝を除く毎日10:00~19:00)
アメリカ不動産についての最新情報
アメリカ不動産についての最新情報は下記リンク先よりご確認ください。
関連記事
2024.06.21
【コラム】データセンター建設が相次ぐジョホール州、その背景やメリットは?
大量のデータの保管や処理を担うデジタル社会の重要インフラ「データセンター」。特に、近年は本格的なAI(人工知能)時代の到来によってその重要性は一段と増してきており、データ処理量の爆発的な増加に対応するため、世界各国のIT関連企業がデータセンターへの投資を加速させていま...[記事全文]
2024.05.10
【コラム】ドバイで不動産投資をするメリットとは?
※本コラムは、提携しているドバイの大手不動産仲介会社「Driven Properties(ドリブン・プロパティーズ)」から寄稿していただいた原稿を基に構成しています。 はじめに 今や中東経済の中心地となっているドバイですが、かつてはペルシャ湾で採れる天然真...[記事全文]
2023.05.19
直行便拡充でより身近に!今こそフィリピン不動産の魅力を現地で実感
水際対策終了で日本の渡航環境もついに正常化 2023年4月29日をもって、日本でも長らく続いてきた新型コロナウイルス対策のための水際対策が終了となりました。これにより、全ての入国者は「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書」および「ワクチンの接種証明書(3回...[記事全文]
バックナンバー検索
- キーワードで検索
投稿更新日:2022年03月04日