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2017.04.04
【コラム】内藤忍氏/ ハワイへの投資は他の先進国と何が違うか?
海外不動産の中でも、一味違ったユニークな投資エリアとしてチェックしておきたいのがハワイです。ハワイはアメリカの1つの州で、投資エリアとしては先進国の不動産に分類されますが、他の先進国投資エリアとは、投資物件へのアプローチ方法が随分違います。
第一に、投資金額が比較的大きくなります。アメリカ本土やイギリスでは1000万円程度から投資できる物件が存在しますが、ハワイでは1000万円では投資に適した物件は見つかりません。最低でも3000万円程度、中心は5000万円から1億円程度の価格帯になります。ハワイには1億円以上の物件をキャッシュで購入するような投資家層が存在し、他の海外不動産投資エリアの投資家層とは属性が異なると言えます。
また、ハワイに投資する人たちは、利回りよりも資産性を重視する傾向があります。ドル資産として減らないように保全することを目的にしているのです。ハワイの中でもオアフ島の中心部の不動産はそのような人たちにとって理想的です。価格が安定しているからです。
例えば、ワイキキにあるコンドミニアムへの投資は、リーマンショックの際もあまり大きな価格下落はありませんでした。その後、価格は再び上昇し現在ではリーマンショック前を上回る水準まで上昇しています。
ワイキキエリアのコンドミニアムの価格が底堅い理由は、世界中から集まる多様な投資家層にあります。日本人にも投資対象として人気があるハワイですが、アメリカだけではなく、海外の様々な国からの投資資金がハワイに集まってくるのです。例えば、中国、南米、ロシア、カナダなど他の国の不動産投資家にも注目されています。
また、投資目的ではなく自己使用や将来の移住を考えて保有する人も増えています。価格が安定していれば、安心して購入し、長期で保有する方が良いということになります。常に世界から買い手が集まってきますから、売却したいと思えばいつでも現金化できるのもメリットです。
ワイキキの場合、新築物件よりも中古物件の売買が頻繁に行われているのも特徴の1つです。中には築年数が50年近い古い建物もありますが、メンテナンスがしっかり行われているものであれば賃貸需要が強く、収益物件としての魅力は衰えることがありません。
ハワイの不動産を購入する場合も、まず購入目的を明確にすることが大切です。利回りを期待した純粋な投資という投資家には向いていない投資対象であること。また、ある程度まとまった投資資金が必要になることから、資金に余裕がある人に限定されます。物件本来の価値についてしっかりリサーチしてから判断するようにしましょう。
※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。
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投稿更新日:2017年04月04日