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先月（2016年10月）プノンペンに行って、不動産物件を視察してきました。約1年ぶりに行ってみて感じたことは、街のあちこちがスタイリッシュに変化していることです。

「プノンペンの表参道」と私が勝手に名付けているボンケンコンワンには地元のコーヒーチェーンと並んでスターバックスが進出。KFCやエリックカイザーといった外資系チェーンも見かけました。

そこから少し離れた一角には、ワインやカクテルを出す内装にこだわったバーが林立するエリアがありました。まだオープンしたばかりのようですが、限られたエリアだけを見ると、六本木の路地裏と言っても区別がつきません。欧米人や日本の駐在員で夜中まで賑わっていました。

帰りのプノンペン国際空港ターミナルで入ったラウンジも一新されていて、成田のラウンジよりもスタイリッシュンに変身していました。新しい出発ターミナルに新設されたものです。広々とした空間に充実した食事とドリンクが用意され、内装もセンス良くまとめられています。まだ利用者が少ないのでガラガラでした。以前の入るのが悲しくなるような狭くて貧弱な空港ラウンジと比較すると、まさに月とすっぽんという表現がピッタリです。

プノンペン市内の道路の渋滞は以前よりさらに激しくなってきているように思えました。車の数も増えて、街の雰囲気が急激に先進国化しているように見えます。少し郊外に行くと相変わらずの昔の風景が広がっていますが、これもいずれ変わっていくことになりそうです。

日本のような低成長の先進国とカンボジアをはじめとする成長する新興国のギャップは、毎年少しずつ縮んでいきます。その結果、経済は世界でフラット化します。

例えば、カンボジアの1人あたりGDPは1000ドルで、まだ日本の40分の1程度ですが、プノンペン中心部は恐らくその数倍。どの国でも一極集中が進み、首都とそれ以外の都市の格差は逆に広がっています。先進国だと思っていたら、気が付かない間に日本の地方都市よりも新興国の首都の方が発展していたりする可能性も充分あり得ます。

5年後、10年後を考えた時、自分のお金をどこに置いておくべきか。少なくとも資産の一部は新興国の成長からのメリットを享受できるようにしておくべきだと改めて思いました。

カンボジアに限らず新興国不動産投資は「何を買うか」「誰から買うか」「誰に管理してもらうか」の3つの要素が重要です。また投資する物件を選択する前に、まずはどこに投資するのか。投資対象国を選別するプロセスを先にすべきです。

また、現地を視察することで日本では得られない情報が手に入ることがあります。ネット社会になった今でも現地との情報格差は大きく、現地の管理会社を視察したり、モデルルームの販売状況を肌で感じることで納得感を高めることが可能です。

※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。

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