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2016.04.25
【寄稿】ZUU online/ 海外投資で知っておきたい5つのリスクとその対応法
まず最初に理解すべき3つのリスク
投資にリスクはつきものです。まず最初に理解すべきものとして「価格変動リスク」「信用リスク」「流動性リスク」の3つがあります。
価格変動リスク
投資の対象となる資産、例えば株や不動産などの価格が文字通り変動するリスクです。リスクが大きい・小さいというときは、この価格変動が大きいのか小さいのかを示すことになります。したがって、やや狭い意味でリスクを定義した場合には、リスクと価格変動リスクは同じ意味で用いられることもあります。
変動といっても、株価などの資産価格が上昇した場合は利益(リターン)となりますので、概して価格変動リスクとは価格が下がってしまうことを指します。また、リスクとリターンは表裏一体ともいわれています。すなわち、高いリターンを期待するのであれば、その分リスクも大きくなるということです。
信用リスク
債券や株式を発行している企業や国・自治体などが破綻してしまうリスクです。デフォルト(債務不履行)リスク、貸し倒れリスクなどとも呼ばれ、簡単に言えばお金を借りた人が貸した人に返すことができなくなるということです。
多くの国や企業の場合、信用リスクは格付という形で評価、公開されています。格付が高いほど信用リスクは低く、逆に低いほどリスクは高くなりますので、判断材料として利用しましょう。
流動性リスク
市場での取引が少ないため、投資した資産を売却しようとした時にすぐに売れなかったり、希望した価格で売れなかったりするリスクです。流動性が高いほどリスクは小さく、低いほどリスクは大きくなります。
流動性の低い資産としては不動産や絵画などがイメージされがちですが、株や債券でも市場に出回っている取引量が少ない銘柄は流動性リスクが高くなります。また、自然災害など突発的な異常事態が発生した場合にも流動性リスクが高まるといわれています。
海外への投資で注意すべき2つのリスク
海外に投資する場合には、上記3つの他に「為替変動リスク」や「カントリーリスク」も覚えておく必要があります。
為替変動リスク
為替レートの変動によって損失をこうむるリスクのことです。円高になると円での受取額が減り損失が発生しますが、円安なら利益がでますので「円高リスク」と言い換えることもできます。
価格変動リスクと同類ですが、こちらは外貨で取引される商品にのみ存在し、円建てで取引されている商品にはありません。ただし外貨で投資しても、そのまま円に換金することなく外貨で保有し続ける場合、為替変動リスクは発生しません。
カントリーリスク
海外に投資する場合、投資先の国の政治・経済・社会情勢の変化によって損失をこうむるリスクのことです。信用リスクと同じ類のものですが、日本以外の国が対象であり、国内へ投資している限り発生しないものです。もちろん、海外から日本へ投資する場合には、日本のカントリーリスクが意識されることになります。
一般に先進国に比べて新興国の方がカントリーリスクは高いとされますが、先進国においても予期せぬ事態が発生したり、経済状況が思わしくない場合にはこのリスクが高まります。
リスクヘッジは「分散」から始めよう
このように国内・海外を問わず投資にはさまざまなリスクが想定されますので、しっかりとリスクヘッジ(リスクコントロール)をすることが、思わぬ損失を回避し、目標を達成するために大切となります。
まず、「価格変動リスク」や「為替変動リスク」に対するヘッジとして最初に行いたいのは、「投資先を分散させること」です。投資の世界には「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉があります。一つのカゴに盛ると、そのカゴを落としたら全部だめになってしまいますが、小さなカゴに小分けすれば、そのうち一つのカゴが落ちても他は安全だ、という意味です。
同じように、一つの国や銘柄に投資を集中せず分散させることで、どこかの国や企業で不測の事態が発生しても、その影響による損失を最小限に食い止めることができます。
投資先だけでなく時間も分散させると、よりリスクを抑えることができます。そのため一度に購入・売却するのではなく、少額に小分けしてタイミングを分散させることで、高値掴みや安値売りのリスクを低下させることができるでしょう。
海外投資を行う際は、投資先の国や企業が安全であるかどうかを確認した上で始めることをお勧めします。「流動性リスク」をコントロールしたいなら、そもそも流動性の低い商品に投資を集中しないことです。また、流動性の低い資産、すぐに換金することが難しい資産を売却する際には、スケジュールに余裕をもつことも大切となります。
ここまで述べてきたことは投資を始める前に検討する事項ですが、投資を始めた後もリバランスやロスカットの設定などでリスク管理を継続することになります。それぞれの資産の値動きはまったく同じにはなりませんので、投資を進めるうちに全体に占める割合が当初とは違ってくるはずです。
すべての投資がうまくいくとは限りませんが、大きな損失をできるだけ防ぎ次のチャンスを待つという心構えも忘れないようにしましょう。
※本コラムは、投資家・富裕層の資産運用・ライフスタイルに役立つ情報を配信している経済・金融メディアのZUU onlineより寄稿されたものです。
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投稿更新日:2016年04月25日