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2015.12.03
【コラム】内藤忍氏/ マレーシアで感じた「長期・逆バリ」の重要性

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先月末に、私が主宰している個人投資家向けの会員制セミナーの参加者と一緒に香港・シンガポールの視察旅行に出かけました。その合間に、マレーシアのジョホールバル(JB)の不動産視察も行いました。2年半ぶりに再訪したのですが、開発が着実に進み、街が落ち着いた雰囲気に変化しているのを感じました。走っている車も土砂を運ぶダンプカーだけではなく、乗用車が増えており、生活感が出てきています。

今回は、B地区と呼ばれる西側の海岸沿いのエリアに行きました。以前はまだ地盤も出来ていなかったところに新しいコンドミニアムが次々と建設されていました。プテリハーバーと呼ばれるヨットハーバーがある高級エリアでは、既に完成した施設もあり、飲食店には人が集まっていました。現地に定住して生活している人が増えていることがわかります。相変わらず、あちこちで工事が行われていますが、入居が始まった完成直後の物件もあり、これからさらに人口流入が増えていきそうです。

今後はコンドミニアムのような住宅だけではなく、オフィスビルの整備も予想されています。エリアによっては法人税の免除などの特典が得られることもあり、IT企業のようなオフィスの立地を選ばない業種にとっては、ビジネスの拠点としての魅力も増しています。家賃も安く、住居も近くに確保することができますから、新興企業の立ち上げに向いているロケーションだと思いました。

このように2年半前に比べ、街全体にはポジティブな変化を感じたものの、不動産マーケットは以前よりも落ち着いた雰囲気となっています。原油をはじめとする資源価格の下落によって、マレーシア経済はマイナスの影響を受けています。マレーシアリンギットも対円で一時34円台まで上昇しましたが、現在は30円を割れる水準まで下落しています。

また、マレーシアのジョホールバルの不動産価格は、シンガポールの不動産価格にも影響されています。シンガポール不動産も外国人に対する購入時の課税強化の効果もあって、かつての上昇基調から下落に転じています。ジョホールバルでも、一部の物件は割安に提供されるようになっています。

長期的には、シンガポールの中心部からジョホールバルを通り、最終的にクアラルンプールに抜けるマレー半島高速鉄道の計画もあります。2020年完成の予定が見直され、完成は遅れそうですが、ジョホールバルのB地区にも新駅が予定されており、具体化すれば大きなプラス材料になります。ジョホールバルのような長期で大規模な開発計画の評価は1年、2年で下すべきものではありません。むしろ、市場が落ち着いて、価格が下落するような局面が投資の好機とも考えられます。

2年前には懐疑的だったマレーシアのイスカンダル計画という壮大な実験。今回行ってみて投資対象としての魅力は、市場の評価とは対照的にむしろ以前より高まったように感じました。投資対象はコンドミニアムだけではなく、商業施設やオフィスまで幅広く提供されています。不動産投資は、一時のブームに乗るのではなく、冷静な視点で投資機会を探していくことが大切です。

※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。

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投稿更新日:2015年12月03日