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2019.12.18
2010~17年のベトナムGDPは再算出で25%増、一人当たり3000ドル規模に

ベトナム統計総局(GSO)は13日、2010年~2017年のGDPの再算出を行った結果、GDP規模が従来の統計比で年平均25.4%拡大すると発表した。これにより、2017年の名目GDPは従来比で25.7%増加し、6,294兆ドン(約2,760億ドル、約30兆2,220億円)となった。

今回の再算出は、企業の実態を把握し、統計の精度を向上させるために、国際通貨基金(IMF)や国際連合(UN)、アジア開発銀(ADB)の協力のもとに行われたもので、製造業を中心に国際水準に沿って算出方法の見直しを行った結果、投資や最終消費などが大幅に膨らんだ。なお、2018年以降についても再算出を行っており、今後、上方修正される見通しとなっている。

再算出の結果、2017年の一人当たりGDPは従来の2,355ドルから、2,985ドルへと拡大。一人当たりGDPが3,000ドルを超えると、モータリゼーションが加速すると言われており、今後ベトナムの購買力を見込んで海外の内需企業の進出が拡大すると見られる。

また、現在ベトナム政府は財政の健全性を保つため、対GDP公的債務比率の上限を65%に設定しているが、従来の統計では2017年時点で61.4%と上限に接近していたため、新規のインフラ投資の足かせとなっていた。ただ、再算出によってGDPが拡大したことで、対GDP公的債務比率が48.8%に低下するため、遅れ気味だったインフラ開発が加速する可能性がある。

GDPの再算出についてGSOのグエン・ビック・ラム局長は、「実績を大きく見せるためのものではなく、これまで統計に協力してこなかった多くの企業のデータを反映することが狙い」とコメントしている。

2010年~2017年のベトナムGDP改定値
名目GDP 再算出による増加率 一人当たりGDP
2010 2,740兆ドン 27% 1,690ドル
2011 3,540兆ドン 27.3% 1,958ドル
2012 4,074兆ドン 25.5% 2,194ドル
2013 4,474兆ドン 24.8% 2,370ドル
2014 4,937兆ドン 25.4% 2,561ドル
2015 5,191兆ドン 23.8% 2,597ドル
2016 5,639兆ドン 25.2% 2,759ドル
2017 6,294兆ドン 25.7% 2,985ドル

出所:ベトナム統計総局

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投稿更新日:2019年12月18日