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2023.05.19
フィリピン中銀、インフレ鈍化で1年ぶりに利上げ停止

フィリピン中央銀行は18日に開催した金融政策決定会合で、政策金を6.25%に据え置くことを決定した。中銀は昨年5月以降、緊急会合も含めて9会合連続で利上げを行ってきたが、約1年ぶりに利上げを停止した。

金利を据え置いた背景には、足元で物価上昇のペースが鈍化傾向にあることがある。フィリピンの消費者物価指数(CPI)は、今年1月の前年同月比8.7%増をピークに伸びが鈍化してきており、最新の4月のデータでは同6.6%増と8ヵ月ぶりの水準まで低下している。

メダリヤ総裁は会見で、「今後数ヵ月に渡り、物価が緩やかに落ち着いていく可能性が示された」と指摘。これまでの利上げの効果を確認するフェーズに入っており、少なくとも今後2~3会合は金融政策を据え置く意向を示した。

なお、中銀は世界景気の減速で原油の需要が減退していることなどを考慮し、2023年のインフレ率見通しを従来の6.0%から5.5%へ、2024年を同2.9%から2.8%へとそれぞれ下方修正。2023年9月までには、インフレ目標である2.0~4.0%の範囲に収まるとの見方を示している。

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投稿更新日:2023年05月19日