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2019.12.25
タイの土地建物税が来年1月1日から徴収開始、用途ごとに異なる税率
タイでは2019年3月に施行された土地・建物税法をもとに、2020年1月1日から固定資産税に相当する「土地・建物税(Land and Building Tax)」の徴収が開始される。
土地・建物税は、土地と建物を「農業用」「居住用」「商業用」「未使用」の4つに分類し、タイ財務省財務局が定める評価額に応じて、資産の用途ごとに異なる税率を課税する。また、土地・建物税は国籍にかかわらず、毎年1月1日時点で土地または建物を所有する個人・法人に対して課税される。
ただし、個人所有の場合には一定額の免税枠が設定されており、農業用は評価額5,000万バーツ(約1億8,130万円)まで課税が免除。また、居住用も土地と建物を所有している場合は5,000万バーツ、建物のみ所有している場合は1,000万バーツまで免税となるため、一部の富裕層を除いて大部分の国民は課税対象外になると見られている。なお、2022年までは個人が所有する農業用の土地・建物は全て免税となる。
タイ政府は土地・建物税の導入により、所得格差や土地・建物の公的評価額が是正され、各地方当局の税収拡大につながると期待している。
一方、これまで不動産開発会社は、物件を少しでも高く販売するために土地の青田買いを行い、周辺のインフラ開発が進んで地価が上昇するのを待ってから開発に着手してきたが、今後は税負担の面からそうした戦略を取りずらくなるため、需要を見極めた適切な供給体制へと変わっていく可能性がある。
※賃貸目的の住宅は「居住用」の2軒目以降の区分に分類される。
※2022年以降は農業用が0.15%、住宅用が0.3%、商業用が1.2%、未使用が1.2%を上限税率として、別途勅令により発表される。ただし、未使用が3年連続で続いた場合、4年目の税率は0.3%増加。その後も3年ごとに0.3%増加して最高で3%となる。
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投稿更新日:2019年12月25日