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2023.11.08
フィリピン、中国支援による鉄道敷設計画を白紙へ

フィリピンのハイメ・バウティスタ運輸相は6日、中国からの資金援助の下で進める予定であった3件の鉄道敷設計画について、年内にも白紙に戻す方針を発表した。

対象となるのは、北部ルソン島のフィリピン国有鉄道(PNR)ビコール線、スービック-クラーク鉄道、南部ミンダナオ島のミンダナオ鉄道の整備事業。

バウティスタ運輸相は白紙撤回の理由について、融資の履行がなく、請負業者の候補リストも提出されないことから、「中国がこの事業に関心を示していないことが明らかだからだ」と説明している。

フィリピンは今年1月、中国と「一帯一路構想」の協力覚書に調印していたが、その後は南シナ海の領有権問題で関係が悪化。同10月に中国で開催された一帯一路フォーラムにマルコス・ジュニア大統領が出席しなかったこともあり、今回の白紙撤回は事実上の一帯一路構想から離脱宣言と見る向きもある。

なお、バウティスタ運輸相は白紙となった3つの鉄道敷設計画について、新たな資金調達先の確保に自信を示している。すでに日本、インド、韓国から融資の申し出があるほか、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)からの資金支援も模索しているという。

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投稿更新日:2023年11月08日